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2010年11月19日 (金)

『犯罪と非行』126号

 第12回総合展フォーラム「矯正施設での読書支援を考える」では、法務省矯正研究所所長・林和治さまにご登壇いただきます。

 以下は、林さまの論文からの引用です(当時・多摩少年院次長)。

少年矯正を巡る課題と展望--新しい時代に「持っていくもの」と「創りたいもの」 (特集 21世紀の刑事政策--その課題と展望) / 林 和治 -- 犯罪と非行. (126) [2000.11] pp.126-150.

p.139.
「 この新しい時代に必要とされる能力を開発することは、教育課程編成上の課題でもあるが、特に少年院がこれまで有してこなかった部分を挙げるならば、それは、図書館の設置である。これまでの少年院における図書の利用は、いわゆる名作文学中心の読書指導、問題解決のための課題読書、娯楽としての読書等が中心であった。また、筆者の知る限りでは、建物としての図書館はあっても閲覧室は整備されてこなかった、あるいは、名目上に整備されていても、運用上、図書室(閲覧室)は一般の教室として用いられることが多かった。教育課程上も、図書館を利用した教育という発想はほとんど取り入れられてこなかった。情報の選択・活用の技術指導の場として図書館の利用については、ほとんど実績がないといえよう。
 図書館は、有史以来、人類が、先行世代から受け継ぎ、また、後続世代に引き継ぎたい知識と知恵を総集したものである。今日、図書館は急激な充実発展を見せ、伝統的な書籍等印刷媒体だけではなく、音声、映像等の媒体を含む、総合的な情報センターとして、まさに生涯学習社会の中核的施設の一つとなっている。新しい時代の少年院においては、その活用法を学習し、それを通して、日常生活における生き方、ものの考え方、行動の仕方を学習させるための施設として標準化させることを期待したい。もちろん、現在導入が推進されているパソコンの活用も、資格取得という観点とは別に、全少年が情報アクセスのための道具として使用できることを目指す情報処理教育として、図書館教育と一体的にとらえていく必要がある。言うまでもなく、そのためには、施設・設備としての図書館の整備だけではなく、教育課程を編成し運用する者の意識変革が必要である。」

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